昇進や昇格ができなかった人にむけて

昇進や昇格ができなかった人にむけて

 

今は昇進を希望しない人の方が多いようです。
しかし、ここでは昇進できなくて残念に思っている人、悔しく思っている人に向けて、書きます。少しでも気持ちが和らげば嬉しいです。

 

なぜ、昇進できなくて残念なのか。悔しいのか。
まず、気持ちの原因から考えてみます。おそらく以下のうちいずれかに該当するのではないでしょうか。
・正当に評価されていない。軽く見られているように感じる。
能力のない(と思われる)者が昇進したのにも関わらず、自分はそうならなかった。
・同期や後輩が先に出世しており、取り残されたような気分になっている。
 順番的に今年昇進すると思っていたのに、また家族からの期待があったのに、そうならなかった。

・上司等に昇進の方法など色々聞いてその通りやったのに、ダメだった。なぜダメなのか理解できない。

 

昇進できなかったときの考え方
・昇進で失うものを考えてみる
 最初に書きましたが、今は昇進を望まない人が多いです。これは、昇進のデメリットをよく理解しているためだと考えます。給与が何倍にもなる訳でもないのに、責任は重くなる。部下の失敗で貴方の評価も低くなる。仕事は多くなるのに残業代は出なくなる。飲み会の機会も増えるし、余分に払うお金も増える。休みも取りづらくなるし、転職や副業のように新しい挑戦もしづらくなる。多くの人はそんな生き方したくないと思っているようです。とはいえ、給与面や仕事への影響力の大きさなど、良い面もありますので、もう少し書きます。

・運の要素が強いことを理解する
 昇進するために最も重要なことは、力のある上司に気に入られて認められることです。まず、自分の上司に力がないと気に入られていても昇進しづらいです。
 また、仮に力のある上司の部下になれても、その上司に好かれるかは分かりません。
配属先で、昇進のしやすさも違います。これらは運の要素が強いです。
また、貴方にその資格があっても、より適任の方がたまたま同世代にいただけかもしれません。十中八九、あなたの実力がとりわけ低い訳ではありません。

・昇進の評価基準が戦前である可能性
 貴方は女性であったり、中途採用であったり、子育て中であったり、介護中だったり、職場から家が遠かったりしていませんか。
 それらは昇進の際に考慮されるかもしれません。考慮と書くとよく見えますが、つまりマイナスの査定をされます。ほとんどの場合、上司は「おじさん」です。古い体質から抜けられないのだと思います。ナンセンスな話ですが、声がでかいだけの男性社員が出世したりします。こちらも貴方の実力や人間性に全く関係なく、悪いのは企業と日本社会の体質です。

・因果応報
 スピリチュアルなことを言うつもりは毛頭ありませんが、考え方の一つとして。
貴方は今まで品行方正に生きてきましたか?もし、回答が「はい」であるならば、貴方は何もしていない人か、自分を客観的にみられない人だと思います。
 ほとんどの人は生きているだけで、誰かを傷つけたり不快な思いをさせたりします。例えば、小さな時のいじめなど、自分では大きなことではないと感じていても、受けたほうは一生記憶から離れない思いかもしれません。例えば、アパートの2階に住んでいる自分の足音で1階の人が眠れずにうつ病になったかもしれません。
 貴方は人を傷つけておいて、自分だけ望みが叶うなど甘い。都合が良すぎると思いませんか。今回昇進できなかったのは、因果応報であり、反省の機会ととらえて下さい。

・自分が昇進に相応しいというその自惚れに気づく
 何をもって、自分が昇進に値すると勘違いしているのでしょう。東大卒だから?花形の部署にいるから?毎日残業しているから?コネがあるから?社内での顔が広いから?
 どれ一つとっても昇進に適しているとは思えないです。勘違いも甚だしい。また、プレーヤーとしての能力と人を管理や指導する能力は異なります。

・出世を目指しても得るものは自己満足だけ
 突然ですが、今の国土交通大臣の名前を知っていますか?文部科学大臣でも良いです。多くの人は、自国の大臣の名前ですら知りません。まして、貴方の会社の社長の名前など誰も知りません。そして、大臣や社長でさえ「取り替え可能」なのですから、99.9パーセント、貴方でなくともそのポジションは務まります。別に、貴方を出世させる理由など特にないのです。

人間万事塞翁が馬

 もしかしたら、近い将来に大きな事故が生じたり不祥事が発覚するかもしれません。

今出世していたら、病気になるほど強い責めを受ける未来が待っているのかもしれません。忙しくなり家族がバラバラになるかもしれません。10年後になって振り返ってみたら、出世しなくて本当によかったのかもしれません。

 

出世したその先に何がありますか?
・出世の目的が影響力や権力なら

 どうせ定年ですべてを失うのです。その時の喪失感を想像してみて下さい。出世のために長い年月、我慢して、努力して、積み上げてきたものがある日を境にゼロになります。ならば、初めから無いほうがよいとは思いませんか。人生楽しんだもの勝ちです。
・出世の目的がお金というならば

 出世より良い方法があります。副業や投資です。サラリーマンである以上、年収2000万円や3000万円が上限ではないでしょうか。しかし、副業で人気You tuberになったり、起業で当てたり、投資で増やしいけたりすれば青天井で増えていきます。もちろん誰にでもできることではありませんが、億の年収も狙えます。そして、定年もありません。生きている限りチャレンジできます。
・出世の目的が承認であるならば

 貴方の半径5mの人から認められればそれで満足なはずです。経験と良識のある人ならば、役職に関わらず適正に人を判断して付き合うはずです。肩書でしか判断できないような人にはならないでほしいですし、そんな人に認められても仕方がないですし、むしろ身に覚えのないところで恨みを買うなどの可能性もあり危険です。

 

貴方がするべきこと
 貴方がするべきことは、昇進とか考えず、自分の仕事をしっかりやることです。注意すべきなのは、誰かが見てくれているなどと思わないことです。ぶっちゃけ、誰も見ていません。
 しかし、貴方は見ています。貴方は自分の仕事を見ています。どんな立場であれ、いつか退職するときに、全力で職務に取り組んでいたかどうかで気分は全然違うと思います。やり切ったならその時の立場はどうであれ気分は爽快のはずです。
 昇進させるか否かは他人が決めることです。人が決めることなので、間違いは当然ありますし、正確な評価などできるはずはないのです。他人が決めることはコントロールできないので、自分ができることを精いっぱいやることです。
 その「自分ができること」は先に書いた自分の仕事を一生懸命やること。その他に資格等の勉強もよいでしょう。副業もよいでしょう。さらに、転職活動も自分でできることです。腐らず頑張ってきた貴方は、いつしか他の企業がほしいと思うような実力が備わっているはずです。少しでも自分を正しく評価してくれる企業へ転職することも選択肢の一つです。

 

なるべく楽しい人生になるよう、頑張りましょう。