累進課税と優越感や劣等感について

2024/3/5

 

①遺伝は外見だけでなく、中も影響する。
 身長が遺伝するのと同じように、能力や性格も遺伝します。
つまり、あなたが運動できないのは人より努力不足ではないかもしれません。
勉強ができないのは、努力が足りない訳ではないかもしれません。
努力したいのに遊んでしまうのも、一概に怠け者だからと断言できないかもしれません。

 

②すべてが遺伝で決まるわけではない
 では、才能がない人は(才能がないと自分で思っている人は)何をやっても無駄なのか?そんなことは全くありません。
 ここに男子高校生がいたとして、今100mを15秒で走る場合、努力することで14秒にできると思います。(しかし、10秒台で走ることはまず不可能です)
 今偏差値50ならば55に上げることはできるでしょう。(地頭によるが、70に上げることは難しいでしょう)

 

③能力以外はかなり運の要素が強い
 努力には限界がある。しかし、努力で能力を上げることはできます。
ただ、これが人からの評価になるともう運の要素がかなり大きくなると思います。
例えば、役者や芸人など、テレビに出ているような有名な人と、小さな劇場の無名な人とを比較した場合、無名な人であっても能力が高く努力もしている場合も多いと思います。違いは運の良さです。
 もちろん、売れ続ける人は力もあり人間性も優れているのでしょうが、無名な人であっても能力が高く人間的に優れている人が大勢います。他にも漫画家、起業家、研究者なども運が大きく作用しますし、サラリーマンであっても配属部署や上司の人柄など運次第で、力が発揮できるか否かが分かれます。


④就職活動や恋愛も運だろうか。
 恋愛はルックスの影響が大きいように思います。これも努力は出来ると思いますが、限界があります。遺伝の要素が強いです。
 就職活動はルックスにプラスして学歴や資格が有利に働くと思いますが、これも頭の良さという点で遺伝の影響が少なくないと思われます。もちろん、企業研究や面接対策など出来ることはいっぱいありますが、面接官との相性もあると思われるのでやはり運の要素も強いと思います。

 

⑤お金について
 仮に今が戦国時代で知力よりも体力が重視されるとします。就職活動で100m走のタイムや握力を履歴書に記載する世の中だったらどうなるか。学歴や資格が意味をなさない世界だったら、今のエリートは劣等生になるかもしれません。
 少し前までは女性というだけで不利に扱われていたように、少し先の世界では男性というだけで不利に扱われる可能性だってあります。(男性の方は権力欲が強くハラスメントの可能性が高い、犯罪の確率が高く企業にとってハイリスクである)

 

累進課税
 もし今あなたが稼げているのであれば、たまたま運が良かったから。
少し生まれた場所や時代が異なれば、今の地位は無かったはずです。同じ理由で稼げていない人は、たまたま運が悪かったから。

この運の良し悪しの再分配が累進課税だと思うのです。
貧乏な人は必ずしも努力不足ではない。
お金持ちの人は、人より頑張ったのかもしれませんが、今の時代に有利な「学力」がたまたま得意だったり、先進国にたまたま生まれられただけだったり(環境が整っていただけ)と言う見方もできます。
努力の方向性も大切です。今の時代ならば、剣道を死ぬほど頑張っても金銭的にはあまり恵まれないかもしれません。

 

⑦優越感と劣等感
 お金、ルックスなどの外見を人と比べることもあると思います。身長や年収など比べるのが簡単です。
 劣等感を感じている人、あなたが努力不足な訳ではありません。劣等感を抱くくらいだから、むしろ人よりも努力していると思います。逆に優越感を感じている人、あなたが優れているのはたまたまです。もっと謙虚になってほしいです。


⑧結論
今の自分に出来る限りことをやって下さい。
頑張ったのならば、結果がどうであれ悔やむことは無りません。ただ、その時は運が無かっただけです。