初版2019年
タイトルからしても著者の会社名からしても、一見して怪しい感じがする本です。
しかし、書いてあることは参考になることも多いと感じました。
著者は一般家庭に生まれていますが、不動産投資で資産家になりました。
その「考え方」が書かれています。具体的な方法は書いていません。
サラリーマンをやっていても資産家にはなれません。サラリーマンが悪いわけではないですが、もし金持ちになりたいたら今のレールから乗り換える必要があることを説いています。
ここで、不動産投資の大きなメリットはレバレッジ効果があること。
つまり、今、お金が無くとも借金して投資ができることです。上手くいけば、最短でお金持ちになることができます。ただ、金額が大きいので失敗した場合は人生詰むレベルになりかねません。
著者は不動産業界でサラリーマンをしていた時期もあり豊富な知識があると見受けられました。不動産投資で大きく成功することは誰でも真似できることではなく、むしろ素人が本書だけを読んで不動産投資をすることは非常に危険だと感じました。
考え方の参考になる本だと思いますが、不動産は詐欺まがいのビジネスが横行しており国や自治体も問題視しているようです。ワンルームマンション投資で失敗している人も多くいるようなので慎重にすべきだと感じます。
もちろん、投資に安全などなく、リスクを取らなければ資産家になることは難しいと思います。株についても基本同じことが言えます。
ただ、詐欺を除いて株には以下の安全(?)な面もあります。
・ネット証券なら、1株(数百円~数万円)から購入可能。
不動産なら少なくとも何百万円か必要だと思います。
・株は株価が明確。誰が買ってもその時の株価はその価格。
不動産なら人によって、高く売りつけられるとか値切るとか、知識の大小や人脈などで値段が変わる。
・株はレバレッジも約3倍まで。不動産なら人によっては頭金ゼロで数千万円の借金が可能。
投資の世界は結果が明確です。
筆者はここまで資産を築き、相応の税も払っていると思いますし、社会貢献もしています。素直に素晴らしいことだと思います。
ただ、だからと言ってお金が無い人を貧乏人と蔑むようなことは間違いだと思います。(本書では蔑む表現はないですが・・・)
マックジョブ、エッセンシャルワーカーなど表現は何でも良いですが、この社会を支えてくれている方々にも感謝したいです。お金持ちではなく、もしかしたら不満を抱えながら仕事をしているのかもしれませんが、これらの仕事なしにこの社会は存続できないのですから。
さらに言うと、例え働いていなくとも認められる社会であってほしい。自分だって誰だっていつかは働けなくなります。ただの定年や体調という意味もありますし、いろいろ事情があって働けなくなることもあると思います。その時に優しい社会であってほしい。
少しずれましたが、「大きなリスクをとってでも、とにかく最短で資産家になりたい」
そういう考え方の人が読んだ場合、勇気づけられる本だと思いました。