燃料電池自動車(FCV: Fuel Cell Vehicle)について思うこと

1 背景

燃料電池自動車(FCV: Fuel Cell Vehicle)は走行中にCO2を排出しない。

燃料極 H2 → 2H+ + 2e-

空気極 1/2O2 + 2H+ +2e- → H2O

・輸送部門は、我が国のエネルギー使用量の約2割を占め、ほぼガソリン(石油)に頼っている。FCVにより、石油依存からエネルギーの多様化によるエネルギーセキュリティーの向上

・FCVは移動手段の他に、震災時の分散電源としても利用できる。

・FCVは売れる!?

燃料電池での化学反応に使われる空気や水素の高度な制御が必要であり、高い技術力を要する。コモディティ化が進みにくい。

2 現状と目標

・FCVの普及には水素ステーションの整備が不可欠

水素ステーションは日本に92か所、都内に13か所。(2017年8月) ⇔目標:都内で150(2030年)

ガソリンスタンドは日本に約30,000か所。水素ステーション建設コストはガソリンスタンドの5倍。

水素ステーションの整備にはFCVの普及が不可欠

FCVの日本での登録台数約630台 (2016年) ⇔ 目標:20万台(2030年)

FCVの価格は700万円超。ガソリン車と変わらない性能(こんなに高いのに変わらないのか・・・)

3 問題

・2030年までに、都内の水素ステーションを約130か所増やし、FCVを約20万台普及する。

4 課題

水素ステーションの建設費の低下

・FCVのコスト低下

5 解決策の方向性

補助金を投入し、水素ステ―ションの建設をサポートする。(5億/基 130か所×5億=650億)

・FCVの場合は、駐車料金に補助を出す。

※安易に補助金(税金)と言いたくないが、お金以外の解決方法が見つからない。

背景の否定 → この場合の解決は?

・CO2は減らない

水素の製造は都市ガスから改質。将来的には、水素は褐炭(品質が悪い石炭)などの未利用エネルギーを使ったり、国内外の再生可能エネルギーを用いたりして製造するらしい。

都市ガスから水素 CH4 + H2O → CO + 2H2  ⇒COはCO2にして排出(COは温暖化ガスで毒ガスなので)

石炭から水素 C + H2O → CO + H2  ⇒COはCO2にして排出される

電気から水素 2H2O → 2H2 + O2  ⇒電気を作りたいのに・・・貯めたいなら電池のみ開発すべきでは?

CO2を減らしたいなら原子力がいいと考える。

・エネルギーセキュリティーの向上

上述の水素で、輸入に頼らないのは再エネの電気を使う方法。メタンハイドレートが採掘を進めては?

・非常用電源としての利用

今でも病院やショッピングセンター等には非常用電源が設置されている。20万台も要るの?

・FCVは売れるのか?

コモディティしにくい ⇒ 他のメーカは作れない ⇒ 他の国では売れない? (代替品もある!)